暮らしに香りと味わいと、広がりをくれるワイン

9月講座は、食を通じて都市での豊かな暮らしを育む「ルミネアグリプロジェクト」との連動企画です。講師をする西浦昌文さんは、甲州産ブドウを中心に丁寧なワイン造りを続けるChateau Junのアドバイザー(顧問)。ソムリエ資格も持つ西浦さんに、ワイン選びについて教えてもらいました。“通になる”とは一味違う、暮らしに寄り添うワインとは?

農家さんとのつながりを大切に

JUN GROUPは2018年に60周年を迎えました。世の中にライフスタイルという言葉がまだない頃から、アパレルをはじめ、ゴルフ場、レストラン、ラジオ番組、インテリア事業などを展開しています。そのひとつとして、2019年で40年目のChateau Junはあります。ファッションを中心に、フードなどを含むライフスタイル全体をカバーするということはJUN GROUPの根底にあり、ブレずに続けてきました。この15年ぐらいでワイン造りを本格化しています。

Chateau Junの一番の特徴は、農家さんとのつながりを大切にしていること。ワインって、ブドウによって味が全然変わるんですよ。甲州種のブドウは水っぽいと言われることもありますが、それはそういうブドウを使っているから。Chateau Junにブドウを納めてくれる人たちは、すごくプロ意識が高く素晴らしいブドウを収めてくれます。

新参者でスタートして仕入先がなかなか見つからないとき、少し出してくれる農家さんと出会えました。ワインを完成させると、「いいワインをつくるね、足りているの?」と聞いてくれて、「足りないです」「それなら、知り合いがいるけど、どう?」「ぜひ紹介してください」とつながり、今に至ります。

ちゃんと知ると広がる楽しさ

今年は不作だとか豊作だとかがあって仕入計画を立てにくいものなので、農家さんが持ってきてくれたブドウはすべて買い取っています。支払いは大変ですけど、「代わりに良いブドウを持ってきてくださいね」と、信用しているんです。

私自身は13年前にこの事業に着任しました。ファッションの世界にいた人間なので、はじめは、「えっ!ワインですか?」と。あるとき代表から、「せっかくこういう仕事をしているんだから、ソムリエ資格を取ってみたら?」と言われて取り組んだところ、ワインをちゃんと知っていくことで、その面白さや楽しさに気づいていきました。

いつもと違う食卓の先へ

ワインは世界各国でつくられているから、その国の料理に合う1本が必ず見つかる。ブドウによって味が変わるなかで、料理との相性を語ることは楽しいですよ。今はチーズも勉強してるんですが、それもワインと合わせたら楽しいかなと。趣味として勉強して、知っていったら、お客さまにも教えてあげたい気持ちで学んでいます。

年間約100日のイベントを通じて、お客さまと接しています。試飲会でお客さまに「今晩どんな料理をつくります? その日本料理にも合うワインがあるんですよ」なんて会話をして。「照り焼きに?」「合うんですよ。いつもならビールですか? 焼酎ですか? 同じ料理を並べているなかにワインが出てきたら、お宅の食事はどうなると思いますか?」って、その食卓には必ずいつもと違う会話が生まれます。ワクワクしませんか?

「たまには日本のワインもいいね。外に飲みに行ってみよう」と、次へつながり、広がっていく。ワインは暮らしにそんな魅力を与えてくれるんです。

知ると楽しいワインのあれこれ

知ると楽しいワインのあれこれ

講師:西浦昌文(シャトージュン スペシャルアドヴァイザー)

9月講座の講師は、先日のG20大阪サミット首脳夕食会でも提供され、高い評価を受ける山梨県勝沼町のワイナリー、シャトージュンの西浦昌文さんです。ワインに興味はあるけど、ちょっと敷居が高そうと感じている方にオススメの、知ることでワインと仲良くなれるお話を、ワインと料理と一緒にお楽しみいただきます。

日時
2019年9月25日(水)19:30~21:30
会場
カフェパーク(恵比寿)
参加費
1,000円 ※材料費として
定員
30名
※応募者多数の場合は抽選となります。
受付期間
2019年8月22日(木)〜9月15日(日)

西浦昌文(シャトージュン スペシャルアドヴァイザー)

1957年 誕生
1975年 JUN GROUP(アパレル)入社
2008年 営業部、飲食事業部兼務 シャトージュン事業部長
2012年 ソムリエ資格取得
2013年 日本ワインマスター資格取得
2014年 日本酒利酒師資格取得
2018年 &LIVED設立 シャトージュン スペシャルアドヴァイザー(顧問)契約