「ますます、あんこに夢中」

「ますます、あんこに夢中」

デザイナー / 植木明日子さん

どこかに出かける度に、和菓子を買って帰るようになったのは大人になってからです。
子どもの頃、おやつを用意してくれるのは親たちの役割でした。
クッキーやシュークリームだったり、季節の和菓子だったり…。でも、大人になるにつれて、あんこに夢中になりました。
結婚してからは、夫もあんこ好きだったので、ふたりで一緒に選んだ和菓子をテイクアウトすることも多かったです。

「ますます、あんこに夢中」デザイナー / 植木明日子さん 01

デザイナーになって、水玉と縞々という、無国籍でありながらどこかに和のティストを持つ、
誰のものでもない伝統柄に惹かれたのも和菓子の包装紙のイメージがあったのかもしれません。

「ますます、あんこに夢中」デザイナー / 植木明日子さん 02

そんな中、実際に街の和菓子店からお仕事を頂き、デザインディレクションがスタートしました。
街のお菓子屋さんとして愛されている店は、店と同じようにお客さんたちも歳を重ねていく。
その時、彼らの子どもたちである団塊ジュニア世代にも愛される和菓子を提供したい。
「映える」和菓子を模索する日々のスタートでした。

「ますます、あんこに夢中」デザイナー / 植木明日子さん 03

和菓子とわたしの間にある至福の時間を思い出すとき、特定の誰かに対する思いやりを包む、ギフトという想いがあることに気づきました。もともと文房具のデザインを手がけていましたから、紙の造作や意匠には慣れています。
のしや水引きなど、日本に古くから伝わる敬意のデザインを、今の感覚に翻訳すること。
お届けものの衣服である、箱やかご、包装紙、バンダナや風呂敷も、さまざまな色でアレンジしました。

「ますます、あんこに夢中」デザイナー / 植木明日子さん 04

和菓子がどんどん好きになって、和菓子教室に通い始め、その来歴や製法に触れる度に、
新たな魅力に開眼して、自在にアイデアが広がっていく…。
子どもたちが眠りについた後、ゆっくりとお茶を淹れて夫と和菓子を囲む時間は、
いつもわたしの最良のひとときです。
家族に、友人に、まだ見ぬ見知らぬ人たちへ。和菓子は、人の想いを伝え、思いやりを包む大切なギフトです。
和菓子とわたしの蜜月は、ますます深くなりそうです。

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