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まだ見ぬ わたしに きがえよう / Vol.02 美容コラムニスト福本敦子さん

2022.04.08

思いつづけていれば、チャンスはやってくる。
らしさを貫くために、今を大事に、日々を重ねる。

まだ見ぬわたしにきがえようーー。あたらしいことにチャレンジしつづけることで、自分の中の様々な可能性を引き出し、あらゆる方面で活躍する人がいる。この連載では、そんな挑戦をつづけ、輝きつづける人たちにフォーカス。第二回は、美容コラムニストとして、多方面で活躍する福本敦子さんが登場。オーガニックコスメとの出会い、長く勤めたコスメキッチンでのキャリアや、独立後のお話などをお聞きしました。常に前向きにいるための秘訣や、チャンスを逃さないためのヒントが詰まっています。

左:執筆中の福本さん 右:コスメキッチンのPRとして活動する福本さん

自分にとって大切なものがはっきりとわかった瞬間、
オーガニックコスメとの出会い

ーー福本さんは社会人としてのキャリアをサロンスタッフとしてスタートされていますが、幼い頃から美容に興味があったんですか?

これは母親の影響が大きいと思います。「きれいなお母さんだね」と褒められたり、おしゃれが好きな人なので、それをすぐ側で見て育って。きれいなことはうれしいことなんだって思うようになりました。幼少の頃は洗顔用の器に花を浮かべて遊ぶような子供で、美しいことに興味を持っていたみたいです。


ーーサロンスタッフとして働き始めたのは必然のように感じます。

実は、他に選択肢がなかったというか。18歳くらいで自分の進路を決めるということに疑問を持っていて、進学しないということも考えたのですが、親の説得もあり高校卒業後は美容学校に進学しました。そのままサロンに就職するのですが、やっぱりしっくりこなくて。学生の頃から読者モデルをやっていて、そこで面白い経験がたくさんできました。サロンの仕事もお客さまと触れ合うのは楽しかったのですが、同じ部屋に居つづけるより外の世界を見たいと思って、わたしのいる場所はやっぱりここじゃないなと思い、半年くらいで辞めることにしました。


ーーその後長く働くことになるコスメキッチンに入社されると思うのですが、それはスムーズに?

自分でもまさかなんですが、美容室を辞めた翌日に交通事故に遭いました。コスメキッチンでのアルバイトを始めたのは、事故の怪我の療養期間なんです。美容師は結構ハードワークだったので、次のことを考えるまで販売をしてみようかなという偶然の出会いです。


ーー事故を乗り越えるための大変な時期に、コスメキッチンに出会ったんですね。

コスメキッチンにはアルバイトとして入ったのですが、大きな変化があったのは旅行で訪れたニューヨークでしたね。あまり計画を立てずに行ったのですが、たまたま入ったチェルシーのホールフーズマーケットの隣に、系列であるホールボディというオーガニックコスメ専門店があって、日本ではあまり知られていなかったオーガニックコスメをたくさん取り扱っていました。その時に店内を歩きながら、ドーンと心に響く感覚があって。「今、なんだかわからないけど大事なことが起こっているぞ」って、はっきりと感じました。


ーーオーガニックコスメに触れた最初のきっかけだったわけですね。

その時は「これだ!」と思いましたね。帰国後、社員の方からオーガニックコスメに力を入れていくタイミングなんだけど、社員にならない?と誘ってもらいました。日本のオーガニックコスメ黎明期のタイミングでもあって、海外ブランドの創設者など第一線で活躍されている方たちと触れ合う機会があり、とても刺激を受けました。これは今だから振り返って言えることでもあるのですが、自分の身をワクワクする環境に置くというのは、生きる上でとても重要なことだと思います。


ーーコスメキッチンではスタッフからプレスまでいろいろな経験をされています。あたらしい職種にチャレンジする時に大切にしていることはありますか?

波が来たらとりあえずやってみることだと思います。プレスになったきっかけは、周りのお店の人たちと仲良くやっていたのをたまたま本部の人が見てくれていて、コミュニケーション能力を買ってくれていたみたいです。興味はあったのですが自分にできるのかなって、即答はせずに少し考えさせて欲しいと時間をもらいました。友人たちにもいろいろ意見をもらおうと相談したのですが、「向こうから来るものって、案外自分の欲しいものだったりするよ」と背中を押してもらって。その言葉はとても印象に残っていますね。

福本さんの日常のお写真

自分の思いとタイミング。
チャンスは思いつづけることでやってくる。

ーーそこから独立して美容コラムニストとして活動されるわけですが、ひとり立ちするということはとても勇気がいることだと思います。

自分でも思ってもみないタイミングだったので正直不安はあったけれど、その時も周りに相談したらやっぱりみんな100%賛成だったんです。巣立っていったお弟子さんたちがもれなく活躍しているスタイリストさんがいるんですが、その方からも「敦子ちゃんなら絶対やれるよ!」って言ってもらって、自分を信じてくれる人のためにも頑張りたいと思いました。振り返ってみると、自分で絶対正しいと思っていないタイミングでも、必要ならそうなるんだなと感じています。


ーーInstagramやYoutubeなど多岐にわたって活躍されています。SNSでは“#敦子スメ”というハッシュタグが人気になりました。

おすすめのコスメを、“#敦子スメ”で発信するようになったのも独立してから。自分が紹介したモノを見やすくしたいなと絞り出したのが、このハッシュタグなんです。ファンの方たちからDMで感想をもらったり、反応があると励みになりますね。ちなみに“#囲み敦子スメ”“#敦子スメで気持ち上がったよ”もあります。みんなが実際に楽しみながらオーガニックコスメを取り入れてくれる様子がわかって嬉しいし、ファンの方がハッシュタグを付けて投稿してくれることは、活動の原動力にもなっています。


ーー書籍も2月に3冊目が出版されました。書籍の話はいつも出版社から依頼が来るのですか?

1冊目は完全に自分からです。たくさん連載をさせてもらっていて情報は出せていたけど、たくさん拡散することで情報を散らばしている感覚もあって、本にまとめることで自分がどんな美容を伝えたいのかはっきりわかりやすくまとめたいという気持ちがありました。「整理したい!」という気持ちが大きかったです。どうすればいいか全然わからなかったので出版社の人に会うたびに「どうすればいいかな?」と聞いていたのですが、少し時間はかかりました。でもある編集者に聞いた時に、その人がすごくポジティブな反応をしてくれて、波長が合った感じがしたんです。話していてとても楽しい人だったので、一緒にできたらいいなと思っていたのですが、誠実で、仕事ができる人で、チャンスを実現させてくれました。こういうのって気持ちがあるうちは最初うまくいかなくても、必要だったらそうなると思っていた方がいいと思いました。人との出会いは偶然、ずっと思いつづけるかどうかは自分次第。この2つがうまく噛み合った時に、物事が大きく動き出すんだと痛感した瞬間でした。


ーー最後に、これからの目標について、例えば10年後どういう仕事をやっていると思いますか?

たまにインタビューでも聞かれるのですが、具体的な将来像はまったく想像できないんです。だって、10年前に今の自分が想像できたかというと、まったくです。自分の小さい頭で考えてもわからない。だから予想外、想定外は大歓迎!最初の書籍を出していただいた編集者の方との出会いのように、その時々で訪れるチャンスを逃さずに。今を生きるじゃないですが、1日1日を大事にすることで未来につながって行くのかなと思いますね。

福本さん愛用の香りアイテム

わたしを象徴するアイテム

香りものです。その時々の気分に合った良い香りがわたしらしく日々を過ごすためには不可欠だと感じています。フレグランスはもちろん、シャンプーでもボディーシャンプーでも、気分を変えたい時には香りものが一番です。年齢、性別にとらわれず、いろんな香りを試してみると、日々の楽しみが広がると思います。ぜひ、みなさんにも試していただきたいです。
プロフィール
「コスメキッチン」に14年間勤務後、独立。“#敦子スメ”は「読んだ瞬間試したくなる」と数多くの反響を呼ぶ。著書に「今より全部良くなりたい 運まで良くするオーガニック美容本 by敦子スメ(光文社)」「今から、これから。好きを感じる美容と生活(幻冬舎)」「気持ちが上がればそれでいい 12星座と星占いby敦子スメ(cccメディアハウス)」。

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