FASHION
"IT’S NEW" WEEK 2025 SS
2025.02.03
2月3日(月)より、ルミネとニュウマンの各館でスタートする「"IT’S NEW" WEEK 2025 SS」。トレンドアイテムの先行受注や期間限定POP UP、ブランドディレクターの来店、限定アイテムの発売など、ファッションやショッピングを通じて、待ち焦がれた春の訪れを感じられるキャンペーンです。
そんな今季の「"IT’S NEW" WEEK」を華やかに彩るビジュアルやムービーを手がけたのは、ワールドワイドに活躍する映像監督&クリエイティブディレクターのYUANNさん。コンセプトやキャスティングの背景、撮影時の秘話などをうかがいました。
そんな今季の「"IT’S NEW" WEEK」を華やかに彩るビジュアルやムービーを手がけたのは、ワールドワイドに活躍する映像監督&クリエイティブディレクターのYUANNさん。コンセプトやキャスティングの背景、撮影時の秘話などをうかがいました。
春いちばん、心に秘める「いつもとは違う自分になりたい」気持ち
今季、ルミネがテーマに掲げたのは「Blooming Days -幸せ溢れる春の訪れ」。イメージモデルには、ハリウッド映画への出演をはじめ、海外を拠点に広く活躍する俳優の忽那汐里さんを起用し、ひとりの人間に宿る「二面性」を鮮麗に表現しました。
春ならでの多幸感を彷彿とさせるテーマを、YUANNさんはどのように解釈し、いかに作品へとブレイクダウンしていったのでしょうか。
「まずは、ルミネが求めるテーマに自分のひらめきやおもしろいと感じたアイデアを足し、具現化するところからスタートしました。ある程度のテンプレートはありつつも、アーティストとディレクターの裁量が大きく、“調理”の自由度が高いのは率直にありがたかったですね。一方で、『"IT’S NEW" WEEK』は多くの人の目に触れるキャンペーンですから、ルミネらしさと新鮮さを絶妙なバランスで両立させる必要がありました。そこで浮かんだのが、今回のキービジュアルの軸ともいえる『二面性』です」
春ならでの多幸感を彷彿とさせるテーマを、YUANNさんはどのように解釈し、いかに作品へとブレイクダウンしていったのでしょうか。
「まずは、ルミネが求めるテーマに自分のひらめきやおもしろいと感じたアイデアを足し、具現化するところからスタートしました。ある程度のテンプレートはありつつも、アーティストとディレクターの裁量が大きく、“調理”の自由度が高いのは率直にありがたかったですね。一方で、『"IT’S NEW" WEEK』は多くの人の目に触れるキャンペーンですから、ルミネらしさと新鮮さを絶妙なバランスで両立させる必要がありました。そこで浮かんだのが、今回のキービジュアルの軸ともいえる『二面性』です」
いつもの自分とは少し違う、新しい自分。そんな二面性をフレームの中で表現するにあたり、当初はモデルを2名キャスティングする案も出ていたといいます。ただ、YUANNさんの脳裏にはオファーを受けた段階からあるひとりの女性が浮かんでいました。
「今回、イメージモデルに起用したのは、過去にも一緒に作品をつくり上げたことがある俳優の忽那汐里さん。表情の魅せ方や演技の幅、彼女のカルチュラル(文化的)な部分などをふまえて、早い段階から候補に挙げていました。ケンタウロスとエルフというふたりの忽那さんを通して、女性が秘める強さとやわらかな優しさの両面を表現できると考えたんです」
今回のビジュアルは、YUANNさんが率いるクリエイティブ集団「kidzfrmnowhere.」と共につくりあげました。YUANNさんは個人としてもチームとしてもチャレンジングな試みだったと振り返ります。
「ケンタウロスについては、女性と動物を組み合わせるうえで、ちょうどいい塩梅(あんばい)がなにより重要だと考えました。露出が多すぎると忽那さんのイメージに合わないですし、ぱっと見たときにある種の気持ち悪さを覚えてしまいます。そこで撮影では、透け感のあるボディスーツを着用することで露出度を調整することに。アートとしての解釈と大衆に見せるものとの違い、そして『ルミネを訪れた人、ビジュアルを見た人がどう感じるか』を幾度も自問自答しながら、“良い違和感”に留められるようバランスを調整しました」
「今回、イメージモデルに起用したのは、過去にも一緒に作品をつくり上げたことがある俳優の忽那汐里さん。表情の魅せ方や演技の幅、彼女のカルチュラル(文化的)な部分などをふまえて、早い段階から候補に挙げていました。ケンタウロスとエルフというふたりの忽那さんを通して、女性が秘める強さとやわらかな優しさの両面を表現できると考えたんです」
今回のビジュアルは、YUANNさんが率いるクリエイティブ集団「kidzfrmnowhere.」と共につくりあげました。YUANNさんは個人としてもチームとしてもチャレンジングな試みだったと振り返ります。
「ケンタウロスについては、女性と動物を組み合わせるうえで、ちょうどいい塩梅(あんばい)がなにより重要だと考えました。露出が多すぎると忽那さんのイメージに合わないですし、ぱっと見たときにある種の気持ち悪さを覚えてしまいます。そこで撮影では、透け感のあるボディスーツを着用することで露出度を調整することに。アートとしての解釈と大衆に見せるものとの違い、そして『ルミネを訪れた人、ビジュアルを見た人がどう感じるか』を幾度も自問自答しながら、“良い違和感”に留められるようバランスを調整しました」
準備8割、現場2割。当日のセッションで正解を導く
撮影時は、無機質なスタジオと有機質である植物を融合させることでテーマを体現。舞台の要ともなっている花畑の8割を生花で構成し、植物が持つ凛とした強さと、春めきや風のなびきを共存させました。
ソリッドな世界観を構築するうえで、もうひとつ重視したのがエルフとケンタウロスのヘアメイク。ウィッグアーティスト・河野富広さんのスタイリングのもとで複数のウィッグを用意し、実際に現場で忽那さんがフィッティングする過程で“正解”を導き出したそう。
「当初から、今回のプロジェクトは我々が目指すものをつくり上げると同時に、忽那さんにとっての表現の場でもあってほしいと考えていました。だからこそ、彼女がハイテンションでウィッグを試着してくれたときはうれしかったですね。いろいろなウィッグをあてながら、『私ってこんな引き出しもあったんだ!』とおどける姿が印象的でした」
ソリッドな世界観を構築するうえで、もうひとつ重視したのがエルフとケンタウロスのヘアメイク。ウィッグアーティスト・河野富広さんのスタイリングのもとで複数のウィッグを用意し、実際に現場で忽那さんがフィッティングする過程で“正解”を導き出したそう。
「当初から、今回のプロジェクトは我々が目指すものをつくり上げると同時に、忽那さんにとっての表現の場でもあってほしいと考えていました。だからこそ、彼女がハイテンションでウィッグを試着してくれたときはうれしかったですね。いろいろなウィッグをあてながら、『私ってこんな引き出しもあったんだ!』とおどける姿が印象的でした」
ハリウッド俳優が魅せる、エルフとケンタウロスの世界観
キービジュアルで目を引くのが、忽那さんが演じるエルフとケンタウロスのまっすぐな眼差しです。あえて動きを抑えたシンプルな構成にしたのは、派手な表情やポージングでなく、ルミネらしさの象徴ともいえる「『ファッション』で魅せたい」という想いから。舞台のような豪華なセットも組まなかったからこそ、忽那さんが持つ憑依性が光ったといいます。
「現場はグリーンバックでしたが、忽那さんのなかでは明確な世界観が浮かんでいる様子で、シリアス・笑顔・無などさまざまな姿を見せてくれました。ときには、『こうしたほうがいいんじゃない?』なんて彼女からリクエストをくれる場面も。企画のバックボーンを理解したうえで臨んでくれるのも、キャラクターに感情移入してドッキングできる俳優さんだからこそですよね。彼女自身がファッションを愛していることもプラスに働いていました」
「現場はグリーンバックでしたが、忽那さんのなかでは明確な世界観が浮かんでいる様子で、シリアス・笑顔・無などさまざまな姿を見せてくれました。ときには、『こうしたほうがいいんじゃない?』なんて彼女からリクエストをくれる場面も。企画のバックボーンを理解したうえで臨んでくれるのも、キャラクターに感情移入してドッキングできる俳優さんだからこそですよね。彼女自身がファッションを愛していることもプラスに働いていました」
静と動のコントラストが際立つウィンドウディスプレイも
キービジュアルのほか、館内装飾やムービーも総じて担当しているYUANNさん。ムービーは、キービジュアルと連動した世界観のなかで、忽那さん自身をシグネチャーとして引き立てる構成に。エルフとケンタウロス姿の忽那さんのカットのなかに、ビジュアルのモチーフである花のみのカットや、美術背景の自然イメージを織り交ぜてメリハリを持たせつつ、春らしさも感じる作品に仕上げています。
一方、ウィンドウディスプレイではテーマの出し方が控えめです。
「キービジュアルやムービーとは違い、ウィンドウディスプレイの役割はリアルな洋服を最大限美しく見せること。飾られた洋服を活かすことに注力しながらも、臨場感を表現できるよう、ガラス面に貼るシートの透過度や花びらのテクスチャーなどを工夫しました。“静”でありながら“動”も感じられるように、舞い散る花吹雪のような動きと奥行きを演出しました」
最後に本ビジュアルを通して伝えたい想いを聞いてみました。
「ドメスティックブランド(国内で企画・生産され、日本の消費者を主なターゲットにしたファッションブランド)を扱うルミネは、僕にとって“いま日本でなにが流行っているか”をいち早くキャッチできる空間。上質なものを求めるなら、まず足を運んでほしい場所です。今回のビジュアルをきっかけに多くの方がルミネを訪れ、“もうひとりの自分”と出合ってくれるとうれしいですね」
きっと誰しも、『今日はフェミニン、明日はカジュアル』なんて気分を変えたい瞬間があるはず。一見ファンタジックで現実離れしているように思える「"IT’S NEW" WEEK 2025 SS」のビジュアルも、こうした深層心理とリンクしています。春の訪れに胸を弾ませながら、ぜひファッションを通じて新しい自分を見つけてください。
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Art Director / Photographer / Cinematographer:Yuann(kidzfrmnowhere.)
Stylist:Shohei Kashima(W)
Wig Artist:Tomihiro Kono
Make Up Artist:Kanako Yoshida
Set Design:Ryo Nobuka
Bow Design:Marimo
VFX:Cameo FX
Production Team:kidzfrmnowhere.
Cast:Shioli Kutsuna
Creative Director:Takuro Nozaka(NOE INC.)
Director / Planner:Saeko Makiyori(NOE INC.)/Shiyori Fujita(NOE INC.)
Production / Web:NOE INC.
>> 特設サイトはこちら
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>> "IT’S NEW" WEEK 2024 AW
一方、ウィンドウディスプレイではテーマの出し方が控えめです。
「キービジュアルやムービーとは違い、ウィンドウディスプレイの役割はリアルな洋服を最大限美しく見せること。飾られた洋服を活かすことに注力しながらも、臨場感を表現できるよう、ガラス面に貼るシートの透過度や花びらのテクスチャーなどを工夫しました。“静”でありながら“動”も感じられるように、舞い散る花吹雪のような動きと奥行きを演出しました」
最後に本ビジュアルを通して伝えたい想いを聞いてみました。
「ドメスティックブランド(国内で企画・生産され、日本の消費者を主なターゲットにしたファッションブランド)を扱うルミネは、僕にとって“いま日本でなにが流行っているか”をいち早くキャッチできる空間。上質なものを求めるなら、まず足を運んでほしい場所です。今回のビジュアルをきっかけに多くの方がルミネを訪れ、“もうひとりの自分”と出合ってくれるとうれしいですね」
きっと誰しも、『今日はフェミニン、明日はカジュアル』なんて気分を変えたい瞬間があるはず。一見ファンタジックで現実離れしているように思える「"IT’S NEW" WEEK 2025 SS」のビジュアルも、こうした深層心理とリンクしています。春の訪れに胸を弾ませながら、ぜひファッションを通じて新しい自分を見つけてください。
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Art Director / Photographer / Cinematographer:Yuann(kidzfrmnowhere.)
Stylist:Shohei Kashima(W)
Wig Artist:Tomihiro Kono
Make Up Artist:Kanako Yoshida
Set Design:Ryo Nobuka
Bow Design:Marimo
VFX:Cameo FX
Production Team:kidzfrmnowhere.
Cast:Shioli Kutsuna
Creative Director:Takuro Nozaka(NOE INC.)
Director / Planner:Saeko Makiyori(NOE INC.)/Shiyori Fujita(NOE INC.)
Production / Web:NOE INC.
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