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LUMINE AGRI PROJECT

今日の気持ちに寄り添い、明日のわたしをつくる。LUMINE AGRI SHOPで出会う旬のもの

2021.09.28

ニュウマン新宿のエキナカにオープンした「LUMINE AGRI SHOP」は、全国の生産者が心を込めてつくった野菜を手軽に選べるショップ。おいしさはもちろんのこと、人と人とのつながりを大切にした新しい食の発信地です。ルミネの担当者と生産者へのインタビューを行い、その魅力について聞きました。

野菜、くだもの、お弁当まで。毎日使える“わたしの冷蔵庫”

LUMINE AGRI PROJECTは、ルミネが“今の自分”をつくるファッションだけでなく、“これからの自分”をつくる食を見つめていこうと始めたプロジェクトです。
畑を耕す人、作物を販売する人・流通させる人、それを買う人など、食の川上から川下までに関わるみんなが一緒になって、食の小さなムーブメントが生まれますように。そんな想いを込めた「食の文化をご一緒に。」というコンセプトのもと、いろいろな取り組みを行ってきました。

たとえば、新宿駅などで定期的にLUMINE AGRI MARCHEというマルシェを開いたり、WEBストアを通して旬の作物を届けたり。それらは、都会で忙しく働く人たちが全国のおいしい野菜やくだものと出会い、生産者や産地とつながるきっかけになっています。

2021年9月14日、そのきっかけをもっと増やすために、ニュウマン新宿のエキナカにLUMINE AGRI SHOPがオープンしました。

プロジェクトを担当しているルミネの若狭は「LUMINE AGRI SHOPはLUMINE AGRI MARCHEのコンセプトショップです」と話します。

「3年前から始めたマルシェは開催日が限られていますが、毎回来てくれる方もいたりと好評をいただいています。だからこそ、お客さまと常につながっていられる場所をつくりたいと思い、常設店としてLUMINE AGRI SHOPをオープンすることにしたんです」

店頭に並ぶのは、これまでにマルシェに出店した生産者たちの野菜やくだもの。さらに、オリジナルのお弁当やお惣菜、こだわりの調味料なども取り扱っています。

「旬のものを並べ、毎日通る駅で四季を感じてもらいたい」と若狭。

「コンセプトは『わたしの冷蔵庫』。冷蔵庫を開け、食材を見て『今日はなにを食べようかな』と考えるような感覚で、このショップを使ってもらいたいと思っています。
そのうえで大事にしているのは、毎日変わる身体と心のコンディションに寄り添えるようにすること。たとえばすごく元気がある日には、いちからミネストローネスープをつくる材料を買ったり、疲れている日はお弁当とそれに合わせる一品料理の材料だけを買ったりと、いろいろな選択肢を用意しています。

LUMINE AGRI SHOPを通して、『今日のごはん、これでいいや』ではなく、食べるものに少しでも目を向けてもらえたら。忙しいなかでも季節の移ろいに触れたり、産地に想いを馳せたり、ちょっとした料理をするだけで、今日もいい日だったなと感じられると思うんです。そして、そんな暮らしを送ることが、自分で自分を好きになることにもつながっていくかもしれません」

店内では、POPなどで野菜や調味料を使って簡単につくれる料理のレシピやおすすめの食べ方を提案しています。コロナ禍の状況が落ち着いたら、生産者の方がお店に立ち、お客さまと直接コミュニケーションをとることも考えているそう。マルシェとWEBストアに続く、新たな出会いの場になるのではないでしょうか。

お弁当は、疲れている日にもホッとできるよう“お母さんの味”をイメージした優しい味付けにしているそう。また、身体をいたわるためのこだわりの食材がふんだんに使われています。

人対人で「愛せる野菜」をつくりたい – 生産者・市川哲平さんインタビュー

会社員から農家へ。第2の人生をスタート

LUMINE AGRI SHOPに並ぶ野菜をつくっているのは全国の生産者です。今回はそのなかのひとり、Sunny Day Farmの市川哲平さんにもお話を伺いました。

山梨県甲府市にあるSunny Day Farmでは、千両ナスや白ナス、とうもろこし、ヤングコーン、マコモダケなどを栽培しています。実は、以前は神奈川県在住の会社員だったという市川さん。5年前、一念発起して農家に転身したのだそうです。

「もともと農業に漠然とした興味を持っており、学生時代は東京農業大学で堆肥の研究をしていました。ただ、当時は今ほど農業界に明るい話題がない時代で踏み出すことができず、卒業後は出版業や貿易業に就きました。そのなかで、人間関係や激務などいろいろなストレスを抱えていて。その後、母親が亡くなったり、息子が生まれたりしてこれからの人生を考えたとき『そうだ、僕は農大時代に農業が、ものづくりが楽しいと感じていたんだ』と思い出したんです。それで思い切って農業の道に飛び込みました。甲府には誰も知り合いがいないですし、かなり勇気がいったのですが、この地で第2の人生ののろしを上げたいと考えました」

とうもろこし畑での作業の様子。

マルシェで叶えた“農業でやりたかったこと”

なじみのない土地に移住し、野菜づくりにチャレンジしてきた市川さん。甲府で知り合った農家仲間からの紹介を受け、2018年からLUMINE AGRI PROJECTに参加しました。お客さまと直接触れ合えるマルシェへの出店は「農業でやりたかったことを再認識する機会になった」と言います。

「メインの販路は農協を通じた流通ですが、食べてくれる人の顔は見えないし、味に対する感想も聞けない。それが僕にはちょっと物足りなくて、もっと情熱や気持ちを大事にしたいなと考えていました。

そんななかでマルシェに参加したことは大きかった。店頭に立つと、野菜についていろいろ話したくなるんですよ。どんな場所で育ったか、おすすめの調理方法、それに『ふだんはこんな農家メシをつくっています』とか。それに対してお客さんから直接反応をもらえるのがすごくうれしいですし、マルシェで出会って連絡をもらい、今では定期的に野菜を直送している方もいます。

お客さんとつながる。自分の野菜を待っていてくれる人に届ける。それは、農家として僕がやりたかったことです。マルシェを通じてモチベーションが高まりましたし、『ちゃんとしたものを出さなきゃいけない』『新鮮なものや、味のよいタイミングでお届けしたい』という責任感も強くなりました」

市川さんご一家(左)。マルシェでも毎回大人気のとうもろこし「きみひめ」(中)と白ナス(右)。

いつかお客さんと一緒に野菜づくりがしたい

市川さんは、LUMINE AGRI SHOPにも期待を寄せていると話します。

「LUMINE AGRI PROJECTが掲げているメッセージに『愛せるものを食べましょう。』というのがありますよね。それを深読みすると、つくる人と食べる人の間に野菜があり、『この人がつくった野菜だから愛せると思える』ということなのかなと思います。ただおいしい野菜を提供するのではなく、人対人の関係性のうえにある“愛せる”野菜が並ぶLUMINE AGRI SHOPにはすごく期待しています。

同時に、僕ができることをやらせてもらいたいと思っています。今考えているのは、コロナが落ち着いたらお客さんに畑に来てもらうこと。自分が食べているものがどういうふうに育っているのかを実際に見てもらうと、もっと愛せるようになるのではないでしょうか。

もし希望があれば、土に触っていただいてみんなで作業するのもいいですよね。都会とは違う、開放的な場所で爽快感を感じられることも農業のよさです。
それから、僕は常に栽培方法を試行錯誤しておいしさを追求していて、そこを一緒に考えることにも興味があります。『今年は去年のよりもっとおいしいね』『あのつくり方がよかった』と毎年工夫を重ねる。そうなるともはやお客さんじゃなくなるのかもしれませんが(笑)、人対人でなにかしたいですね。それができるのが、農業の一番のおもしろさだと思います」

野菜をつくる人と買う人。一期一会ではなく、その先の新たな関係性を築いていけるきっかけがLUMINE AGRI SHOPにはあります。明日の自分のために、“愛せる食”を取り入れてみませんか?


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LUMINE AGRI SHOP
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-55 ニュウマン新宿 2F エキナカ
※改札内の店舗です。ご利用にはJRの入場券が必要です。
03-5315-0835
月〜土曜/8:00~21:00
日曜・祝日/8:00~20:00
※営業時間は変更になる場合があります。直接店舗へご確認ください。

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