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わたしたちの境界線は曖昧でいい。

2023.10.05

雲よりも高い真っ白な雪山に降り立ち、あたりを見渡すと見たことのない絶景。顔を上げると、どこまでも続く青い青い空。自分を遮るものがなにもない空間で、身も心も解放されていくような、2023年冬のルミネ広告ができました。

限界を決めつけず、世界をポジティブに吸収したい

緩むことのない社会の変化のスピードと、次々と現れては消えていく情報のなかで、自分を見失わないように足を踏ん張ってきたわたしたち。秋に続いて「Re-Design わたしを再構築する」をテーマとした今回のビジュアルには、もっと自由に、ポジティブにこの世界を吸収し、あらためて自分の可能性を信じて進んでいこうという想いが込められています。

どうやって辿り着いたのかわからないくらい、日常から遠く離れた世界に、色鮮やかな服をまとい佇む主人公。それまでモヤモヤと考え続けていた悩みが吹き飛び、頭がクリアになるようなビジュアルです。自分の限界を決めつけず、自由に想像を羽ばたかせれば、わたしたちはどこにだって行けるんだ。そんな声が聞こえてきそうです。

「わたしたちの境界線は曖昧でいい。」。どこまでも続く雪山と同じく真っ白な文字で重なるコピー。人間の力では到底敵わない究極の自然のなかで、言葉の柔らかさやそこに込められた優しさが心に染みわたります。境界線が隔てるのは「わたしとあなた」かもしれないし、あるいは「わたしとわたしを取り巻く世界」かもしれません。でももしかしたら、自分と外の世界との境界線は、自分で思っているより曖昧なのかも。境界線を意識しすぎず、時には外の世界と混ざり合いながらまわりのものごとを吸収することができたら、今よりももっと自由になれるはずです。

見たことのない環境も新しいファッションも楽しめる

秋のビジュアルと同じく、モデルの吉井紅さんを迎え行われた今回の撮影。ムービーでは、白い景色に際立つ色彩豊かなコートを着こなす吉井さんが、誰もいない、見渡す限りの雪のなかを歩いていきます。

自分の存在が見えなくなってしまいそうなほどの圧倒的なスケールの自然に包まれ、それでもまわりの環境をポジティブに受け入れているかのような、柔らかさを感じる吉井さんの表情。自分で限界をつくらずに、見たことのない環境や新しいファッションを楽しむことも、それまで守っていた境界線を曖昧にして越えていくということなのかもしれません。

前日までの悪天候にスタッフたちがハラハラしながら迎えた撮影当日は、100点満点の晴天。天候の影響で急遽ロケ地を変更しての撮影でしたが、ギリギリまで探して出会えた最高のシチュエーションで、楽しみながら撮影に臨んだ吉井さん。ポジティブな気持ちがあふれた現場となりました。
新しい季節の訪れを心待ちにしながら、あらためて見つめる世界のなかの自分のこと。凝り固まらずに自分を信じる勇気が持てたら、不安や恐れもエネルギーに変えていけそうです。2023年冬のシーズンビジュアルは、自分の足で未来へと一歩を踏み出していく、すべての主人公に向けたエールです。


COMMENT
尾形真理子さん/クリエイティブディレクター、コピーライター

秋冬を通じてのテーマである「Re-Design わたしを再構築する」。
そもそも、「わたし」を「構築しているもの」って、なんでしょう。
好きなもの、苦手なもの、憧れるもの・・・大切なものから面倒くさいものまで、
いろんなものがごちゃまぜになって「わたし」は構成されている。
そして、そんな「わたし」の中には、わたし以外の住人もいます。
誰かの存在や、出会った風景や物語、歌や作品の数々に、
影響を受け、立ち止まって頭を抱え、揺さぶられて境界線をたくましく越えていく。
わたしの世界が越境していくことを、生きる楽しさと思えたら。


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Creative Director/Copywriter:Mariko Ogata
Art Director/Designer:Ken Okamuro
Photographer:Toshio Ono(@ph_o.h.n.o
Cast:Beni Yoshii(@benixs__
Stylist:Noriko Sugimoto(@norikosugimoto
Hair/Make up:Megan Maxwell
Coordinator:Tony Fry
Production:Headlight
Producer/Director:Takashi Aso


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