FASHION

"IT’S NEW" WEEK 2025 AW
2025.08.07
2025年8月7日(木)より、ルミネとニュウマンの各館でスタートするキャンペーン「"IT’S NEW" WEEK 2025 AW」。期間中はトレンドアイテムの先行受注や期間限定POP UP、限定アイテムの発売やルミネ・ニュウマン各館限定のイベントなどを通して、秋冬のおしゃれへの期待やときめきを盛り上げます。
そんな今季の「"IT’S NEW" WEEK」のビジュアルやムービーを手がけたのは、視覚ディレクターでグラフィックアーティストの河野未彩さん。女性像や現象に着目した色彩快楽的な作品を数多く手がけています。河野さんが生み出した造語「継女(つなぎめ)」がコンセプトになった今回の作品では、イメージモデルとしてアーティストのコムアイさんを起用。河野さんに「継女」が生まれた背景や撮影時のエピソードなどをうかがいました。
そんな今季の「"IT’S NEW" WEEK」のビジュアルやムービーを手がけたのは、視覚ディレクターでグラフィックアーティストの河野未彩さん。女性像や現象に着目した色彩快楽的な作品を数多く手がけています。河野さんが生み出した造語「継女(つなぎめ)」がコンセプトになった今回の作品では、イメージモデルとしてアーティストのコムアイさんを起用。河野さんに「継女」が生まれた背景や撮影時のエピソードなどをうかがいました。

相反するものをつなぐミステリアスなミューズ「継女」
今季、ルミネとニュウマンがシーズンテーマに掲げたのは「Mystic Nocturne -叙情的なロマンティック」。古いヨーロッパの様式美を盛り込んだクラシカルなイメージです。このテーマには、ミステリアスでロマンティックなスタイルを提案して、着飾ることにときめきを喚起したいという思いがあります。河野さんはこの「Mystic Nocturne」のテーマに対して、和のテイストを加えたまったく新しいビジュアルを生み出したいと考えました。
ヨーロッパ的なクラシカルさと和の要素を掛け合わせるというアイデアをもとに、河野さんはいくつかのプランを提案。最終的に選ばれたのが「継女」の案です。
「継女は、架空の神話に登場するミューズで、自然と都市、過去と未来など相反するものを受け取り、受け継ぎ、つないで次の形に変えていく存在です。ビジュアルでは、その神話のワンシーンを舞台にして、相反するもののあいだを自由に行き来している女性を表現したいと考えました」
モデルを務めたのはアーティストのコムアイさん。
「友人でもあるコムアイさんは、現在日本と海外を行き来するライフスタイルを送っています。古典芸能や郷土芸能に深い興味を持っていたり、人類学を学んだりと、芸能表現の本質的なものとも向き合いながら現在の表現方法を探っている。実際に相反するものを行き来している彼女を『継女』に起用することで、嘘のない作品になると思いました」
ヨーロッパ的なクラシカルさと和の要素を掛け合わせるというアイデアをもとに、河野さんはいくつかのプランを提案。最終的に選ばれたのが「継女」の案です。
「継女は、架空の神話に登場するミューズで、自然と都市、過去と未来など相反するものを受け取り、受け継ぎ、つないで次の形に変えていく存在です。ビジュアルでは、その神話のワンシーンを舞台にして、相反するもののあいだを自由に行き来している女性を表現したいと考えました」
モデルを務めたのはアーティストのコムアイさん。
「友人でもあるコムアイさんは、現在日本と海外を行き来するライフスタイルを送っています。古典芸能や郷土芸能に深い興味を持っていたり、人類学を学んだりと、芸能表現の本質的なものとも向き合いながら現在の表現方法を探っている。実際に相反するものを行き来している彼女を『継女』に起用することで、嘘のない作品になると思いました」

時代性のない流木や苔を背景にしたトレンドファッション
キービジュアルには、大きな流木と苔の緑やスライムが印象的に置かれています。
「神話の一場面という世界観を保つため、時代感を特定させないシチュエーションをつくりたいと思いました。太古の昔からいままでずっと存在している自然のモチーフのなかでも、流木や苔はオーガニックで落ち着いていて、同時にこなれた雰囲気があります。そういった自然の素材と、今季のトレンドを反映したファッションを組み合わせると相乗効果が生まれて、新鮮な印象になることを狙いました」
流木と苔は華道家の上野雄次さんが準備。華道でも使われる本格的な質感のものが選ばれました。床には都会的で近代的なイメージのあるアルミ素材を全面に敷き詰め、衣装が映り込むことや、光が反射することも素材の効果として生かしています。また、アルミのうえには、水たまりや樹液をイメージしたスライムが配されています。
有機的な素材と無機質な素材、そして流動性のあるスライムなど、異なる質感の組み合わせで、神話の一場面というミステリアスなシチュエーションを見事に演出しています。
「神話の一場面という世界観を保つため、時代感を特定させないシチュエーションをつくりたいと思いました。太古の昔からいままでずっと存在している自然のモチーフのなかでも、流木や苔はオーガニックで落ち着いていて、同時にこなれた雰囲気があります。そういった自然の素材と、今季のトレンドを反映したファッションを組み合わせると相乗効果が生まれて、新鮮な印象になることを狙いました」
流木と苔は華道家の上野雄次さんが準備。華道でも使われる本格的な質感のものが選ばれました。床には都会的で近代的なイメージのあるアルミ素材を全面に敷き詰め、衣装が映り込むことや、光が反射することも素材の効果として生かしています。また、アルミのうえには、水たまりや樹液をイメージしたスライムが配されています。
有機的な素材と無機質な素材、そして流動性のあるスライムなど、異なる質感の組み合わせで、神話の一場面というミステリアスなシチュエーションを見事に演出しています。

プロフェッショナルの力が集結した撮影現場
衣装は、「継女」に合わせてスタイリストの小山田孝司さんが提案したなかから選ばれました。撮影当日は、まず3着まで絞られたワンピースすべてを着用してテスト撮影を実施。その結果、透け感のあるダークグリーンのワンピースが撮影に採用されることになりました。ワンピースの上にビーズでつくられたベストを重ね、同じくビーズでつくられたヘッドピースも着用しています。
「Mystic Nocturneのレトロやクラシカルな印象、透明なビーズが持つ水滴の要素、レースを使ったワンピースの柔らかな素材感など、今回のテーマを構成するすべての要素がこのスタイリングに集約されています」
今回の撮影現場は、ほとんどのクリエイティブスタッフ同士に面識があり、「それぞれのプロフェッショナルな部分を信頼感のなかで集結させることができました」と河野さんは話します。また、「スライムに入ってしまった気泡を取り除く作業を、その場にいた人たちみんなが手伝うなど、和気あいあいとした雰囲気もありました」と河野さん。撮影後、コムアイさんも今回のクリエイティブスタッフと一緒に撮影に臨めたことをうれしそうに振り返っていたと河野さんは教えてくれました。
「Mystic Nocturneのレトロやクラシカルな印象、透明なビーズが持つ水滴の要素、レースを使ったワンピースの柔らかな素材感など、今回のテーマを構成するすべての要素がこのスタイリングに集約されています」
今回の撮影現場は、ほとんどのクリエイティブスタッフ同士に面識があり、「それぞれのプロフェッショナルな部分を信頼感のなかで集結させることができました」と河野さんは話します。また、「スライムに入ってしまった気泡を取り除く作業を、その場にいた人たちみんなが手伝うなど、和気あいあいとした雰囲気もありました」と河野さん。撮影後、コムアイさんも今回のクリエイティブスタッフと一緒に撮影に臨めたことをうれしそうに振り返っていたと河野さんは教えてくれました。

光を大切にした世界観をウィンドウディスプレイにも
今回河野さんはキービジュアルだけでなく、館内装飾やムービー、ウィンドウディスプレイも担当。ウィンドウディスプレイでもキービジュアルのイメージが踏襲されています。特にマネキンを組み込むことで立体的になるうえに、光の差し込み方で見え方が変化するウィンドウディスプレイは、平面的なキービジュアルとは違う工夫が必要だったと話します。
「撮影を担当してくださった写真家デュオのトキさんは、光線と柔らかい光を組み合わせて幻想的な世界観をつくるのがお得意です。キービジュアルにはその光の世界を存分に生かしています。ただ、マネキンを置くウィンドウではまったく同じようにはできないので、見え方に合わせて苔やスライムのビジュアルもコラージュのように配置しました」
キービジュアルにおいて世界観の鍵となっている流木は、ディスプレイの場所によってパネルに出力して組み立てたものを設置したり、背景に直接プリントしたりしています。ただし1カ所だけ実物の流木が置かれているウィンドウディスプレイもあり、撮影したときのリアリティが感じられるかもしれません。
「撮影を担当してくださった写真家デュオのトキさんは、光線と柔らかい光を組み合わせて幻想的な世界観をつくるのがお得意です。キービジュアルにはその光の世界を存分に生かしています。ただ、マネキンを置くウィンドウではまったく同じようにはできないので、見え方に合わせて苔やスライムのビジュアルもコラージュのように配置しました」
キービジュアルにおいて世界観の鍵となっている流木は、ディスプレイの場所によってパネルに出力して組み立てたものを設置したり、背景に直接プリントしたりしています。ただし1カ所だけ実物の流木が置かれているウィンドウディスプレイもあり、撮影したときのリアリティが感じられるかもしれません。

着飾ることで心沸き立つ秋冬。つなぐファッションで自分らしさを
横浜出身で、ルミネやニュウマンは学生のころから身近な存在だったという河野さん。担当した今回のビジュアルを見る人に感じてもらいたいことを聞いてみました。
「ビジュアルの衣装のワンピースは落ち着いた色合いですが、ビーズという異素材を組み合わせることがファッションとしてのチャレンジになっています。このような組み合わせのおもしろさが見る人に伝わって、さまざまなブランドが入っているファッションビルならではの洋服選びを楽しむヒントになるとうれしいですね」
秋冬のファッションは、深みのある色合いでつくるロマンティックさと、どこか退廃的なイメージが注目。「継女」をテーマにした「"IT’S NEW" WEEK 2025 AW」のビジュアルをきっかけに、異なるものを組み合わせるファッションを楽しんでみませんか?
---------------
Art Director:Midori Kawano
Photographer:TOKI
Stylist:Koji Oyamada
Hair & Make-Up Artist:Rie Shiraishi
Nail Artist:HIRO(atelier SUCRE)
Floral Artist:Yuji Ueno
Movie Director:Yusuke Ishida
Cinematographer:Yu Nakajima
Gaffer:Yoshitaka Shimamura
Music:Kohhei Matsuda
Colorist:Yuma Maehara
Cast:KOM_I
Lead Creative Director:Takuro Nozaka(NOE INC.)
Creative Director / Planner:Saeko Makiyori(NOE INC.)/Shiyori Fujita(NOE INC.)
Production / Web:NOE INC.
>> 特設サイトはこちら
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秋冬のファッションは、深みのある色合いでつくるロマンティックさと、どこか退廃的なイメージが注目。「継女」をテーマにした「"IT’S NEW" WEEK 2025 AW」のビジュアルをきっかけに、異なるものを組み合わせるファッションを楽しんでみませんか?
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Photographer:TOKI
Stylist:Koji Oyamada
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Movie Director:Yusuke Ishida
Cinematographer:Yu Nakajima
Gaffer:Yoshitaka Shimamura
Music:Kohhei Matsuda
Colorist:Yuma Maehara
Cast:KOM_I
Lead Creative Director:Takuro Nozaka(NOE INC.)
Creative Director / Planner:Saeko Makiyori(NOE INC.)/Shiyori Fujita(NOE INC.)
Production / Web:NOE INC.
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