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もっと身近に、もっと気軽に。アートと出会う3日間/LUMINE ART FAIR 開催レポート

2025.11.28

2025年11月1日(土)~3日(月・祝)、ニュウマン新宿5Fのルミネゼロでアートフェア「LUMINE ART FAIR –My 1_st Collection Vol.4-」が開催されました。アートのある毎日をお届けする「LUMINE meets ART PROJECT」の一環であるこのアートフェアには、ルミネがキュレーションした新進気鋭のアーティストや海外アーティストを含む約30名が参加。期間中は展示販売のほかアーティストによるワークショップや、アーティストのグッズを販売する限定ショップ、カフェスペースなどが設けられ、“アートと共に暮らすはじめの一歩”を楽しむ来場者で賑わいました。

アーティストも来場者も、みんなで楽しむアートな3日間

もっと気軽に生活にアートを取り入れたい。アートと暮らしたい。――そんな想いを叶えるLUMINE ART FAIRも、今年で4回目となりました。“My 1_st Collection”というタイトルの通り、初めて自宅にアートを飾りたいという方の最初の1点となるような、生活に取り入れやすい作品に出合えるのがLUMINE ART FAIR。お気に入りを見つけたらその場で購入して持って帰れることも、このアートフェアの醍醐味です。LUMINE ART FAIRのコンセプトに賛同した参加アーティストは30名を超え、いつもの風景のなかに飾っておきたくなる作品や、日常的に身につけやすいグッズなど、生活とアートを結ぶ提案がちりばめられたフェアになりました。

期間中は今年も多くの参加アーティストが会場に滞在。来場者に直接作品の説明をしたり、アーティスト同士でコミュニケーションをとったりと、アーティストのみなさんが3日間のアートフェアを楽しんでいる様子があちこちで見られました。会場には初めてアートに触れる方や、普段はあまりギャラリーに足を運ばないという来場者も多く訪れ、カジュアルな雰囲気のなかでアートを楽しみ、お気に入りのアーティストや作品を見つける機会となっていたようです。

来場者と話すアーティストのスズキエイミさん(右)。

アートと生活を結ぶきっかけに。さまざまな切り口で広がるアートの入口

昨年同様、期間中に展示会場でアテンド役を務めたのは、アートに精通した「アートコンシェルジュ」のみなさん。参加アーティストの作風や作品についてちょっとしたインフォメーションをお裾分けしてくれたり、自宅の環境やライフスタイルと相性のよさそうなアーティストを教えてくれたり、作品の扱い方を教えてくれたりする、LUMINE ART FAIRに欠かせない存在です。お気に入りのアート作品を見つけて飾り方や保管の方法を知ると、家に飾るイメージを持つことができます。アートコンシェルジュのみなさんは、さまざまな視点からアートと生活を結ぶお手伝いをしながら、たくさんの人にアートを楽しむ入口を広げていました。

また、LUMINE ART FAIRで来場者がよりアート体験を楽しむきっかけのひとつとなっているのが、来場者参加型の「LUMINE meets ART AWARD」です。若手アーティストが活躍する未来を目指して2013年にスタートしたこの企画。今年は4名のエキスパートによる審査と来場者による投票で選考し、受賞アーティストは2026年にルミネ、ニュウマンのウィンドウなどで展示予定です。会場ではたくさんの来場者が、投票用紙を前に心をとらえたアートを思い返していました。

諸橋拓実さんによる「シール陶芸ワークショップ」。

アーティストの発想と触れ合いながら、子どもも大人もともに創造の世界へ

フェアの期間中には、アーティストによる個性豊かなワークショップも日替わりで開催されました。画用紙と筆を使ってグラデーションを体験する、Boojilさんの「自分だけのオリジナルの蝶を描こう」。図工作家・諸橋拓実さんのオリジナルデザインの転写シールを小皿にレイアウトする「シール陶芸ワークショップ」。タイベック製のバッグにスタンプやステッカー、ドローイングを施し、世界に一つだけの特別なバッグを仕上げる、前田麦さんの「CUSTOM TOTE BAG [DECAL] WORKSHOP」。

どのワークショップも、子どもから大人までさまざまな年齢層が参加し、アーティストのアイデアや手法に触れながら、それぞれ自分だけの作品をつくり上げました。アーティストの制作の話を聞いたり集中して手を動かしたりと、気負うことなくアートや創作を身近に感じることのできる時間となりました。

フォトスポットにもなっていた副産物産店の作品(左)と、アートグッズも並ぶリミテッドストア(右)。

日常体験のなかにあるアート、アート体験のなかにある日常

展示会場となりのマーケットゾーンに設けられたポップアップストア「BETTER DAYS ART STORE - START A DAY WITH ART」には、日常の気分を上げてくれるアートやグッズ、プロダクトのほか、アーティストが制作したステッカーやカレンダー、ファッションアイテムなどが並びました。アート作品よりもさらに気軽に、ライフスタイルに合わせてお気に入りの1品をセレクトしやすいポップアップストアは、毎年LUMINE ART FAIRの人気コンテンツです。併設のカフェスペースとともに、作品鑑賞やショッピングの合間にたくさんの人が訪れ、アートと日常が融合した時間を堪能しているようでした。

またエントランスに設置されたサステナブルアートは、アーティストのアトリエから出る魅力的な廃材を扱う副産物産店の作品です。今回のアートフェアでは、ルミネやニュウマンの装飾などで実際に使われたさまざまな廃材を再構成したオブジェが生み出されました。来場者が自由に触れて作品の一部になることができる体験型のフォトスポットとして、たくさんの方が思い思いの構図やポーズを楽しんでいる姿が見られました。

アートフェアに合わせてルミネ新宿のウィンドウに展示された加藤崇亮さんの作品《PAINTING / PRINT IMAGE / IMAGE WINDOW / WORDS》。

そしてアートフェア期間前の10月9日(木)から11月19日(水)まで展開されたLUMINE ART FAIR特別ウィンドウディスプレイでは、「LUMINE ART FAIR–My 1_st Collection Vol.4-」のキービジュアルを手がけた安藤瑠美さん、EMUさん、加藤崇亮さん、松村咲希さんの作品が、ルミネ新宿・ルミネエスト新宿・ニュウマン新宿のウィンドウを飾りました。それぞれの個性豊かなウィンドウはアートフェアの開催を告げるとともに、街を行き交う人たちにアートを身近に感じてもらうきっかけとなっていたのではないでしょうか。

さまざまな角度からわくわくするアート体験を提供したLUMINE ART FAIR。アートとの新たな出会いや生活との距離感を見つけ、たくさんの“アートと共に暮らすはじめの一歩”が生まれた3日間となりました。


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LUMINE ART FAIR –My 1_st Collection Vol.4-
〔日時〕2025年11月1日(土)・2日(日)11:00~19:00/11月3日(月・祝)11:00~17:00
〔場所〕ルミネゼロ(東京都渋谷区千駄ヶ谷5-24-55 ニュウマン新宿 5F)
〔入場料〕無料
https://www.lumine.ne.jp/lmap/fair/2025lmaf/


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