LMAP
LUMINE meets ART PROJECT

メインビジュアル

2024.03.20LUMINE meets ART

meets ART story #10

  • #INTERVIEW

身近な動植物たちの気配や表情を描いた作品を通して、鑑賞者と対話する。
庄島歩音のカラフルな世界

身近な動植物たちの気配や、ふとした表情。豊かな色彩で描かれたその世界にはほのかにファンタジックな雰囲気が漂い、イマジネーションが広がる。商業施設の館内装飾や商品パッケージのアートワークなども手がける庄島歩音さんが現在の作風に至ったのは、ロンドンの大学でファインアートを学んでいた頃のこと。
「日本の美術教育は技術を重んじる傾向がありますが、イギリスではどう描くかよりなぜ描くのかが重視されます。そこで自分のテーマを模索するなかで、クラフト(=工芸)に出会い、アートとはひと味違う『暮らしに寄り添うものを作る』という発想に共感。それまでは抽象画を描いていましたが、日常的なモチーフを描けば作品を通してみんなと対話できるのではないかと思い、動植物を描くようになっていきました」

東京出身だが、2年半ほど前から夫と子ども2人と青森に移住。両親の祖父母も東京在住とあって、子どもの頃から自然に触れる機会が少なく、ずっと田舎暮らしに憧れていたという。
「これまでは写真や図鑑を見てモチーフを描いていましたが、今はリアルに観察できるのがうれしくて。近所で見かけた名前も知らない花や裏山の風景といったものが、作品にも反映されるようになりました。散歩中に吸収した要素を空想しながらつなぎ、キャンバスに物語を描く日々です」

ストーリーを表現する一方、作品を観た人が自由に想像できる余地を残すことにもこだわっている。例えば、先日開催されたルミネのアートフェアに出品した作品の背景にグレーを選んだのは、見る人によって朝とも夜とも、空とも水面とも解釈できることから。
「グレーは単体では控えめだけど、他者を引き立てる色。私はひとつの作品にいろいろな場所、季節、シーンを織り込むので、それらをゆるやかにつなぐ色としても活躍します」

今後の目標は、作品に気軽に触れてもらえる機会を増やすこと。
「私の作品に限らず、アートのもつ存在感とパワーって本当に大きいので、ぜひ作品を生で見てほしい。ルミネのアートウォールもそうですが、役所や図書館など、日常に溶け込む場所に作品を置いていただけるように、これからもチャレンジし続けていきたいと思っています」

作品イメージ

東京都出身。University of the Arts London Chelsea Collegeでファインアートを学び、クラフトやフォークアートに影響を受ける。

作品イメージ

11月4日、5日にニュウマン新宿で開催されたルミネのアートフェアに出品した作品。

作品イメージ

2020年6月にはJR新宿駅改札近くのニュウマンアートウォールに作品を展示した。

Text: Kaori Shimura Photo: Takehiro Goto(上、中) Design: Satoko Miyakoshi Edit: Sayuri Kobayashi

※本記事は2023年11月27日に『AERA』に掲載された記事を再編集しております。
※情報は記事公開時点のもので、変更になることがございます。

  • LUMINE meets ART PROJECT

    LUMINE meets ART PROJECT
    アートと人々の未来の地図を描くプロジェクト。
    お客さまの日々の生活を豊かにする「アートのある毎日」を提案。
    ルミネ館内における展示や、暮らしに取り入れやすい作品を揃えたアートフェアの開催など、アートとの自由な出合いの場を創出します。